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広報の成長が止まる理由と乗り越え方

広報という仕事は、多岐にわたる業務を横断しながら進めるため、最初はやりがいを感じやすい職種です。SNSの運用、社内報の制作、プレスリリースの配信、メディア対応、採用広報など、多くの業務が次々に舞い込み、広報担当者は走り続ける日々を過ごします。

しかし、一定の経験を積んだ後に「 伸び悩み 」を感じる人が増えるのも事実です。特に中堅層になると、次のような壁に直面することが少なくありません。

  • どの仕事も“慣れ”でこなしてしまう
  • 評価や成果が曖昧で自信が持てない
  • 新しい発想が出てこなくなる

このような状態にあると、成長の実感が薄れ、やがて“ただこなす広報”になってしまいます。

とはいえ、これは悪いことではありません。実は、「 成長の壁 」は次の飛躍へのサインでもあるのです。

本記事では、広報人材が停滞から抜け出すための視点と行動について解説します。

広報の成長が鈍化する背景には、いくつかの共通点があります。まずはその原因を正しく知ることが、変化の第一歩です。

① マンネリ化による思考停止

業務に慣れてくると、つい「 いつものやり方 」に頼ってしまいがちです。たとえばSNS投稿ひとつにしても、「 前回と同じ時間帯・構成・トーンでいいか 」と惰性で運用してしまうことがあります。

こうした積み重ねが思考の硬直化につながり、新しいアイデアや手法に挑戦しなくなるのです。

② 属人化による視野の狭まり

「 この仕事は自分が一番わかっている 」「 他の人に任せるより自分がやった方が早い 」——このような感覚が続くと、アウトプットが個人に偏り、成長機会を自ら狭めることになります。

属人化が進むと、相談・提案・議論の機会が減り、チームとしての学びが停滞します。

③ インプット不足による刺激の欠如

発信ばかりしていて、外からの学びを取り入れる機会がないと、いつの間にか情報や視点が古くなってしまいます。特に広報はトレンドや世の中の空気感に敏感である必要があるため、インプットの“質と量”が成長に直結します。

補足:属人化とは、業務が特定の人物に依存し、他のメンバーが関与しづらい状態のこと。組織全体の柔軟性や成長を妨げる要因にもなります。

成長が止まる3大要因

成長を再加速させるために有効なのが、「 社外の視点を取り入れること 」です。自社内だけでは見えない気づきや刺激を得られる手段を、あえて“仕組み”として取り入れていきましょう。

1. 他社広報のベンチマーク分析

自社と同業他社、または規模・フェーズが似ている企業の広報活動を観察してみましょう。

  • SNS投稿のトーンやタイミング
  • プレスリリースの構成や配信頻度
  • 採用ページやブランドサイトの内容

こうした分析を通じて、新たな選択肢やアイデアのヒントが得られます。

2. 勉強会・カンファレンスへの参加

業界イベントやウェビナーに定期的に参加することで、「 自分が知らない広報の形 」に触れる機会が増えます。参加後に社内で共有会を開けば、チーム全体の視野拡大にもつながります。

3. 広報noteやXでの“社外発信”習慣

また、自ら外に発信することも学びになります。社内の取り組みをnoteにまとめたり、Xで他社と交流したりすることで、客観的な視点が育ち、自信と整理力が身につきます。

社外視点

意外と盲点なのが、「自分自身がフィードバックを受け入れる準備ができているかどうか」です。

受け手が変われば、成長スピードも変わる

たとえば上司や先輩がレビューをしてくれても、内心「 わかってないな 」と反発してしまうと、それは“気づきのチャンス”を自ら逃しているのと同じです。

重要なのは、

  • フィードバックを感情で受け取らず、情報として受け取る
  • 修正より「意図を深掘りする」コミュニケーションを取る
  • 自分からレビューを求める姿勢を持つ

こうした姿勢があるだけで、周囲の協力が得られやすくなり、学習サイクルが回りやすい環境が生まれます。

補足:フィードバック文化とは、上司から部下だけでなく、横・斜め・下からも率直な意見が出せる組織風土のこと。個人の成長とチーム力向上の両方に効果があります。

広報としての成長が止まったように感じるとき、それは「 終わり 」ではなく「 次のステージに進む前の準備期間 」です。

マンネリや属人化を自覚し、視野を広げ、周囲とともに学び合うことができれば、広報人材としての可能性はまだまだ広がっていきます。

もし今、あなたが“壁”を感じているとしたら、それは新しい成長の入り口なのかもしれません。

MONWORLDは、広報の属人化や成長停滞を打破するための伴走支援を行っています。

  • 広報人材の棚卸しと課題整理
  • 他社ベンチマークと学び方デザイン
  • 社外発信支援(note・SNS)やコンテンツ設計
  • フィードバック文化づくり支援・育成トレーナー制度の導入

次のステージに進むための「視点と設計」が必要なとき、ぜひご相談ください。

▶ 無料のお問い合わせフォームよりご連絡お待ちしております。

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