なぜ今、採用広報が必要なのか
今、採用活動において「応募が来ない」「良い人材に出会えない」といった声が多く聞かれます。
特に中小企業やベンチャー企業では、ネームバリューに頼れない分、いかに企業の“中身”を伝えるかが勝負です。
では、何を伝えればよいのでしょうか。実は、今の求職者が重視しているのは「働いている人」「会社の価値観」「職場の雰囲気」といった、求人票には載っていない“リアル”な情報です。
そこで注目されているのが「採用広報」です。
これは、企業の魅力をわかりやすく発信し、共感によって応募を促す戦略的なアプローチです。
つまり、採用広報は“人を惹きつける”ための設計図ともいえるのです。
採用広報とは?広報との違いを整理
まず前提として、採用広報と企業広報は混同されがちです。しかし、目的やターゲットが異なるため、意図的に使い分ける必要があります。
項目 | 採用広報(リクルートPR) | 企業広報(コーポレートPR) |
---|---|---|
主な目的 | 人材獲得、採用ブランディング | 社会的信用の向上、認知獲得 |
誰に届けるか | 求職者(新卒・中途) | 顧客・株主・メディアなど |
発信内容 | 社員の声、働き方、社風 | 商品情報、業績、社会貢献活動 |
このように、採用広報はあくまで“人にフォーカス”した発信です。
したがって、「どんな人と働けるか」「社風に合うか」などの情報を伝える必要があります。

成功する採用広報の3ステップ
それでは、どうすれば採用広報を成功に導けるのでしょうか。
ここでは、3つのステップに分けて解説します。
STEP1:戦略設計|誰に、何を伝えるかを明確にする
まず必要なのは、ターゲットの明確化とメッセージ設計です。
例えば、採用したい人物像が「主体性のある若手人材」なら、「若手が活躍できる環境」や「裁量のある働き方」をアピールすべきです。
加えて、自社の強みや文化を言語化しておくことも重要です。
ここでポイントとなるのは、「魅力の棚卸し」です。どんな強みがあり、それはどのように働く人に影響するのか。こうした視点を意識することで、メッセージの軸がぶれません。
STEP2:発信設計|どこで、どう伝えるかを設計する
戦略が定まったら、次は「伝え方」を設計します。
具体的には、発信チャネルとコンテンツの選定が中心となります。
主なチャネルには以下があります:
- 自社採用サイト・オウンドメディア
- SNS(X・Instagram・TikTokなど)
- 採用プラットフォーム(Wantedlyなど)
たとえば、Xではリアルタイム性を活かした日常の発信が、Instagramではビジュアルでの雰囲気訴求が得意です。
さらに、コンテンツには以下のようなものが考えられます
- 社員インタビュー
- オフィスツアー動画
- 1日のスケジュール紹介
- 社長メッセージやミッションストーリー
もちろん、すべてを用意する必要はありません。最初は1つ、まずは「社員の声」から始めるだけでも十分効果があります。

STEP3:改善|発信の振り返りと最適化
最後に欠かせないのが、定期的な振り返りと改善です。
せっかく発信しても、見られていなければ意味がありません。
たとえば、
- 採用ページの閲覧数(PV数)
- SNSのエンゲージメント(いいね・保存)
- 応募の導線(どこから来たのか)
- 面談時の応募理由
などを分析すれば、効果の高い施策とそうでないものが見えてきます。
こうした振り返りを定期的に行いながら、PDCAを回すことが、成果に直結する採用広報の鍵です。
採用候補者はどこを見ているか?注目ポイント
では、求職者は実際にどこを見ているのでしょうか。主に以下の4つが注目されています:
- 社員の雰囲気(SNS・インタビュー)
- 社風やチームの文化(オフィス写真やイベントレポート)
- 経営者の価値観(社長のnoteや動画)
- 実際の働き方(スケジュールや福利厚生の紹介)
言い換えれば、「人」「雰囲気」「想い」を伝えることが、応募者の“納得感”につながるのです。

中小企業・ベンチャーでも始められる実践例
「でも専任がいない」「リソースがない」と感じる方も多いはずです。
しかし、採用広報はスモールスタートで問題ありません。
以下のように、今日から始められる実践例をご紹介します:
- noteで社員インタビューを連載
- スマホで撮影した動画をInstagramで投稿
- 社内報をそのまま転用して外部発信
重要なのは、「社内にある情報を外に届ける」という意識です。
素材はすでに社内に眠っていることがほとんど。あとは“どう活かすか”だけなのです。
採用広報は“伝える設計”から始まる
採用広報は、「伝える力」だけでなく、「伝え方の設計力」が問われます。
- ターゲットを明確にし
- 魅力を棚卸しして
- 適切なチャネルで発信し
- 効果を可視化して改善する
という流れができれば、誰でも着実に前進できます。
たとえ有名企業でなくても、共感される企業文化や働き方を持っているなら、十分に戦える時代です。
これからの採用活動を変える第一歩として、採用広報を始めてみませんか?
MONWORLDでは採用に困っている企業さまや地方の自治体からの依頼もお待ちしております。
採用に繋げるための施策はたくさんあります。現在の状況から最適な方法でアプローチをさせていただきます。
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